「国語を得点源にしたいけど、古文が苦手でなかなか点数が伸びない!」
「古文は単語や文法など覚えることが多すぎる!何か効率の良い勉強法はないのかな?」
「本屋ではたくさんの古文の参考書があるけど、その中でおすすめの参考書を知りたい!」
大学受験に向けて古文の勉強を頑張っている受験生の皆さんの中でこのように考えている方も多いのではないでしょうか?
古文は基本的にどの大学でも出題される分野です。
他の科目の勉強もあるため、必要最小限の勉強で古文を得点源にしないと受験を成功させることは困難となってしまいます。
私筆者は、受験生時代に古文を効率良く勉強することによって必要最小限の労力で得意科目とし、無事第一志望の大学に合格することができました。
そこで今回は「古文の効率の良い勉強法」について丁寧に解説していきたいと思います!
この記事を読んでわかること
・大学受験における古文の重要性がわかる!
・古文の効率の良い勉強法がわかる!
・古文のおすすめの参考書がわかる!
・古文を勉強する上で気をつけるべき点がわかる!
それでは行ってみましょう!
古文ってほんとに重要?捨てちゃダメなの!?
みなさんは古文に対してどのようなイメージを持っていますか?
「日本語ではあるから読めそうではあるけど、いざ読んでみると呪文に見える。」
「なんとか感覚で読めばある程度問題を解けるんじゃないの?」
こんなふうに思っていませんか?
しかし、この考え方は非常に危険です。
古文という科目は基本的に文系、理系問わず、どの大学でも出題されます。
しかも厄介なのが、配点割合がそこそこ高いという点です。
例えば共通テストでは古文だけで50点です。
これはリーディングや世界史の半分の点数ですよね。
世界史など、あんな膨大な量の暗記事項を覚えても、その半分は古文と同じ配点割合なのです、、、笑
そのため、古文をしっかりと勉強し、得点できないと大きなダメージになります。
それにも関わらず、古文は雰囲気で解けるからといってあまり勉強しない受験生が非常に多いのが現実です。
中には古文は捨ててしまうという受験生も意外といます。
しかし、これは逆に古文をしっかりと勉強し、得点源とすることで大きなアドバンテージを得ることができるということも意味します。
正直、英語や歴史などはみんなしっかり勉強するので差がつかないです、、笑
そのため、みんなが軽視する古文を得意にしておけば志望校合格にグッと近づくのです!!
そう考えると、古文をちゃんと勉強する気になりませんか?
古文を得点源にするために重要なことは?
まず核心に迫りますが、古文を攻略する最大のポイントは、、、
「単語と助動詞を確実に暗記すること」です!!
みなさん、英語の文章を最初見た時に読めませんでしたよね?
それは、そもそも英単語と文法を知らないから読めないのです。
そのため、英語ではみんな躍起になって英単語や英文法の勉強をしますよね?
これは古文においても同様に考えるべきです。
たしかに古文は同じ日本語ではありますが、現代語とは全く異なりますし、完全に別物と考えたほうがいいです。
現代の文章では使われない古文特有の単語や助動詞などといった文法があります。
そのため、古文の文章を読めるようになるためには単語と文法をきちんと抑えていなければならないのです!
私筆者自身の所感といたしましては、古文は単語と文法を完璧にすれば、8割近く古文をマスターできていると言っても過言ではないと考えています。
古文の重要単語や必修の文法というものはあまり量が多くないため、頑張って全部覚えてしまいましょう!
それでは、古文をマスターするための残りの2割は何なのか?
それは文章を多く読み、古文特有の文章の流れや世界観になれることです。
英語に関しても、単語と文法を覚えるだけでは長文読解は解けませんよね?
それと同じで古文も毎日文章に触れ、慣れる必要があるのです。
もっとも、古文は私たちが馴染み深い現代語とある程度は親和的ですので、英語ほどの労力は必要としません。
そのため、古文を攻略するには単語と文法がとても重要なのです!
古文を得点源にするための効率の良い勉強法は?おすすめの参考書はある?
それでは具体的に古文を得点源にするための効率の良い勉強法について説明していきます。
まず、全体の流れは以下の通りです。
①単語を覚える
②文法を覚える
③古文の世界観を知る
④敬語を覚える
⑤文章問題を解きまくる
⑥和歌の知識を入れる
なお、①、②、③については同時並行でやって構いません!
というかそれぞれ相互に関連し合っているので、むしろ同時並行でやるべきです。
以下ではそれぞれの過程の具体的内容、勉強法について説明していきます!
①単語を覚える
まずは単語を勉強しましょう!
単語の勉強の仕方といたしましては、単語帳の見出しとその重要意味を抑えていきましょう!
古文の単語は、英単語と異なり、一つの単語に対し、重要な意味が複数ある場合も多いです。
これらすべて覚える必要があります。
単語を覚える際にめちゃくちゃ重要なのが、語源や漢字が何なのかまでしっかりと抑えることです。
具体的には、助動詞の「めり」は「目有り」が変化していったということや、「とし」=「疾し」といった具合です。
単純に語源や漢字を覚えるメリットとしては、記憶に残りやすいといったものもありますが、真の目的は違います。
それは文章の文脈に合わせて柔軟な訳し方ができるという点です。
古文単語は英単語みたいに一語に対してさまざまな訳し方をすることが多いです。
その際には、語源や漢字などを知っていると、文章の文脈に合わせた柔軟な現代語訳をすることができるのです。
また、文章によっては漢字の表記で用いられている場合もあるので、漢字まできっちり覚えておくのがベターです!
これらを踏まえて、おすすめの単語の参考書については、『読んで見て覚える重要古文単語315』(桐原書店)がおすすめです!
大学入試に必要な重要単語をしっかりカバーしていて、語源や漢字なども比較的丁寧に解説しています。
(中には語源や漢字の解説がないのもありますが、その場合は自分で調べましょう!)
またイラストや語呂合わせなどで記憶に残りやすくなっていますし、和歌の知識や文法の知識が体系的にまとまっていて、古文知識全体の一元化教材として非常におすすめです!
また、私筆者自身は使っていませんでしたが、受験生シェア率が高いものとして、「古文単語ゴロゴ」(スタディカンパニー)というものもあります。
こちらは語呂合わせで覚えられる仕様になっています!
なお、下ネタも多めみたいです(笑)
②文法を覚える
先程申し上げたとおり、古文の文章は、英語などと同様に、現代の文章とは全く別物と考えたほうがいいです。
特に文法がかなり異なります。
そのため古文の文章を読むためには文法をしっかりと勉強する必要があります。
文法の中でも、助動詞がめちゃくちゃ重要です。
大学入試の古文の問題の多くが助動詞の知識を聞いてきています。
これは共通テストから日東駒専レベル、東大の問題に至るまで全て同じです。
助動詞の意味、接続、識別などについては抜け目がないようにしっかりと勉強しましょう!
具体的な勉強法については、一通り文法知識を授業や参考書などで勉強し、問題を解きまくることです。
知識自体はあまり多くないので、知識を入れたらアウトプットして記憶に定着させましょう!
文法知識を学ぶのにおすすめの参考書としては、「望月光の古文教室 古典文法編 改訂版」(教室シリーズ)や「富井の古典文法をはじめからていねいに」(東進ブックス)あたりがおすすめです。
どちらも講義形式の参考書で楽しみながら勉強をすすめることができます。
またYouTubeに上がっている動画でおすすめのものがあります。
YouTubeで「古文 助動詞」と打てば、1番上に「【古文】助動詞の活用表【文法講座第11講】」という動画が上がってきます。
これを数回見れば、助動詞の表がそっくりそのまま頭に入ります。
(実際に生徒に見てみてと勧めたところ、1週間後には全部暗唱していました笑)
次に、アウトプットにおすすめの参考書といたしましては、「ステップアップノート30」(河合塾シリーズ)が非常におすすめです。
こちらの参考書は古文文法の参考書としては、最もシェア率が高い参考書なので、やっておくべきです。
知識もコンパクトに体系的にまとまっていますので、一元化教材としてもおすすめです。
上記講義本で学びつつ、ステップアップノートに情報を集約しておくと、試験直前に総復習がしやすいです!
③古文の世界観を知る
「古文の世界観を知る」というものはあまり耳にしないかもしれません。
しかし、古文を得意になるためには古文の世界観を知るということは非常におすすめです。
そして、私筆者の経験上、世界観を知るということは解説文章を読むよりもビジュアルで体験したほうがいいです。
古文の世界観を知ることで、単語の意味がイメージしやすくなったり、古文の世界と現代の世界の価値観のギャップを埋めることができます。
古文の世界観を知るための書籍として私筆者は、「あさきゆめみし」(大和和紀)を強くおすすめします。
この漫画自体は非常に有名ですので、聞いたことが在るかもしれません。
巷では大学受験におけるこの本の評価は大きく分かれていますが、私筆者は強くおすすめします!笑
この漫画を読むことで、平安時代の貴族たちの日常生活、世界観、価値観が視覚的に理解することができます。
すだれを隔てて上の句、下の句を読み合うとはどういうことを意味するのか、手紙を送りつけるとはどういう意味を有するのかなど現代ではあまり馴染みのない世界を体験することができます。
また、源氏物語の現代語訳ではありますが、古文単語も普通に用いられていますので非常に勉強にもなります。
私筆者自身、受験生時代古文は苦手な分野でしたが、「あさきゆめみし」を読むことで一気に視界がクリアになり、得意分野になったという経験があります!
これは本当です(笑)
また、単純に紫式部の「源氏物語」は1000年以上も売れ続ける最高傑作とも評価させる物語です。
一般教養として読んでおくべきだと個人的には思っています。
ストーリー自体も非常に面白いし、勉強の合間にでも読んでみてはいかがでしょうか!
なお、古文の世界観を知る他の方法としては、大河ドラマやアニメなどもあります。
④敬語を覚える
受験生の古文の最大のつまずきポイントは敬語です。
敬語は少し複雑で、覚えることもそれなりにありますので、苦手意識を持つ受験生が多いです。
私筆者自身もそうでした。
しかし、敬語はしっかり勉強すればそこまで難しいものではありません。
敬語の単語の意味や尊敬語、謙譲語、丁寧語の分類をきちんと抑える、敬意の対象の見極め方を抑える、本当にこれくらいです。
苦手意識がある人は、一度しっかり腰を据えて丁寧に勉強してみて下さい!
敬語を理解すると古文の文章が読みやすくなります!
⑤文章問題を解きまくる
ここまでの勉強で古文の勉強はほとんど終わっています。
あとは古文の文章をいっぱい読んで慣れることです。
できれば、毎日短い文章でも構わないので、古文の文章を読んでもらいたいです。
これは毎日英語の文章に触れたほうがいいというのと同じ理論です。
もっとも、古文の試験で点数をしっかり上げるためには、文章に読み慣れるだけでは不十分です。
大学受験では、古文の文章が読めることに点数が降られているわけではありませんよね。
文章が読めた上で、問に適切に答えて初めて得点ができるのです。
そのため、問題も必ず解きましょう。
古文の問題はたいてい聞かれることが決まっています。
助動詞の意味や識別、敬語の知識、文章内容の把握などです。
これは何度も繰り返しやっていかないと身につかないので、問題はしっかりと解きましょう!
具体的な取り組み方としては、
(ⅰ)問題を解く
(ⅱ)間違えたところをしっかり理解するまで解説を読み込む
(ⅲ)文章の構造を全て把握する
(ⅳ)翌日に通しで音読する
がおすすめです!!
(ⅲ)については、全ての単語の意味、品詞を把握する、助動詞の意味、接続、敬語を把握する事が重要です。
誰かに文章のどの部分を質問されても完璧に答えられるくらい文構造を把握しましょう。
これを繰り返しやるとめちゃくちゃ古文の実力が上がります!
おすすめの参考書としては、まずは受験生のバイブルとも言うべき「古文上達 基礎編 読解と演習45」(Z会)です。
これは文法の参考書としても非常におすすめで、1つの文法事項に対し、1つの長文問題が掲載されています。
学んだ文法を文章読解の形式でアウトプットできるので非常におすすめです。
この本を一冊きちんとこなすだけで、東大や京大、早慶を含め全ての大学に対応することができると言われています。
受験生シェア率も非常に高く、ぜひ取り組んでほしい一冊です。
「古文上達 基礎編 読解と演習45」を一通り終わらせたら、やるべき参考書はセンター試験、共通テストの過去問です。
これは受験生のほぼ全員が解いているため、相対評価に乗っかるためにも解くべきです。
問題のレベルとしても、難しすぎず、簡単すぎず、知識を問う問題も多いので、アウトプット教材として非常におすすめです。
⑥和歌の知識を入れる
ここまでの勉強が一通り終わらせたら和歌の知識を入れていきましょう。
皆さん、和歌苦手ですよね、、、笑
受験生一般が苦手としている分野です。
和歌は裏の意味をきちんと把握するのが難しい上、時間がかかります。
和歌が出題されるとその問題の難易度は一気に上がります。
それくらい受験生には難しいものなのです。
しかし、和歌の知識は問われるかわからない上、問われたとしてもそこまで高度な問題は出ません。
(仮に出たとしても、受験生一般が解けないので合否に直結する可能性は小さいです。)
そのため、あまり深追いしないようにしましょう。
具体的には、先程紹介した「読んで見て覚える重要古文単語315」の巻末にまとめられている程度の知識で構いません。
受験直前期にでもまとめて勉強するので十分です!
古文の効率の良い勉強法についてまとめ!
以上、古文の成績を上げるためにやるべき効率的な勉強法について丁寧に解説してきました。
ここまでの内容をまとめると次のようになります。
・古文は後回しにされがちだが、実はめちゃくちゃ重要な分野である!
・古文攻略の鍵は単語と文法をマスターすること!
・いくら知識を入れても、問題を解いてアウトプットしなければ点数は伸びない!
・和歌の勉強は一番最後に必要最小限でOK!
古文をマスターすると漢文の勉強がスムーズに行きます。
助動詞なんかは大部分が共通していますし、読み方も非常に似ています。
そのため、古文をきちんと勉強した上で漢文の勉強をしましょう!
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